ひとりごと

アラサーOLが、考えたこと、見たもの、食べたものなどを淡々と綴るつまらない日記です

炎上する企業案件のフシギ

なんで企業案件の炎上って無くならないんだろうって話です。

 

ハイスクールショーバイという高校生にプチ商売をやらせてその内容を競わせるという趣旨の企業主催の企画で、同人誌の高額転売を「購入代行」としてうまい商売だと称賛した経営者やら記事やらがまとめて炎上していました。

 

それこそアルバイト時給くらいの手数料なら「購入行為の代行」として認められたと思うんですけど、記事の内容を見るに最大59,000円ほどの手数料を取っていたようで、それは明らかに「購入する」という行為ではなく「モノの希少価値」を手数料に乗せてしまってるんですよね。

代行と転売の差は列に並ぶという「行為」に価値を乗せるか、「モノ」に価値を乗せるかの違いだと私は思いますし、おそらく多くの人がこれは代行ではなく転売だと感じた理由もそこにあると思っています。

 

フシギなのは、何でそんな当たり前のことが誰にも分からなかったんだ?ということです。

高校生はまだ理解できます。社会に出ていない未成年の子どもですし、間違いを犯すこともあるでしょう。

しかし、企業案件というからには複数の大人が関わっているわけで…

コンテストの審査をした大人、講評した大人、記事を書いた大人、記事を掲載する許可を出した大人、誰一人この「昨今問題になっている転売行為を称賛する内容はヤバい」と気づけないことに驚くんですよね…。

 

こういうの、度々起こるじゃないですか。

ふと思い出したのが1年くらい前に炎上したタイツメーカーアツギの一件で、タイツのPRのためにTwitter上でイラスト祭りをしたんですけど、その内容が結構際どかったんですよね。

全体的に男性向けのイラストが多くて、中には下着が見えそうになっていたり自らスカートをめくって見せている女の子の絵もありまして。

私はいわゆる萌え絵とかエロ絵には全く抵抗はないんですけど、この件の問題はそういうことではないんですよね。

女性向けタイツを売る上で男性向けの若干性的な絵をPRに使うということは、主な購買層である女性に対して「うちのタイツを履けば男性からこんな風に(性的に)見られますよ、いいでしょう?」って言っているのと同じなんですよね。

セクシーな下着の宣伝ならまだマシだったかもしれません。(セクシーな下着も男性のためではなく自分が楽しむために着る人もいるので一概には言えませんが)

でも日常的に普段の生活に必要なモノとして履く人が多い商品を、男性のフェティシズムを煽るモノとして描いたらそれは気持ち悪いって思われても仕方がない。不特定多数の男性の性的な目線に晒されることに気付いて恐怖を覚える人がいても全く意外ではありません。

 

この件も、企画した大人、仕上がったイラストを確認した大人、それをPRとして公開することを許可した大人がいたはずで、誰ひとり「タイツを履くことで男性に性的な目で見られることを是とするような広告はヤバい」って気づかなかったのはヤバくない…?って思うわけです。

 

どちらも時代によっては叩かれなかった案件という気もしなくもないので、価値観のアップデートが出来ていないと言えばいいのか…

それとも同じ価値観を持っている人間ばかりが集まってしまっている同質化がいけないのか…

 

一見してこれは燃えるだろうと分かる企業案件が世に出てしまうフシギ、理由がわかる方がいたら教えてもらいたいなと思います。