私の人間関係の解釈は、仕事、友人、恋人、配偶者など関係性にかかわらず、基本的に「与えた分だけ返ってくる」ものだと思っている。
逆に言えば、ただ与え続けることだけ出来る人なんていない。愛情や、お金や、姿形は変わるかもしれないけれど、「与えた分返ってきた」という実感が、人を親切にさせるのだと思う。
例えば子どもはお金や時間がかかるが、その分生きがいとか、そういったものを与えてくれる。子ども自身は無自覚かもしれないけれど。
恋人や配偶者は愛情を注いだ分だけ愛情を返してくれる。
友人は楽しさを分かち合った分だけ楽しさを与えてくれる。
そういう、姿形を変えたギブアンドテイクで人間関係は成り立っている。
だから、自分が与えられることだけに一生懸命な人はひどく醜く見えるし、一生懸命献身的に振る舞うのに見返りがない人は可哀想に見える。
私は仕事や友人関係では明確に与えることができるのに、恋人には与えられない人間なんだよな。なぜなら、恋愛で見返りに満足したことがないから。だから、自分が与えることにも億劫になる。
もちろん、相手によって違うんだろうけど、少なくとも、与えて、その分嬉しい何かをもらったという感覚が、恋愛においてものすごく薄い。
世の中の人は、どんなものを恋人や配偶者からもらって、何を与えているんだろう。恋人や配偶者がいて良かったと彼らに思わせるものは、何なのだろう。