ひとりごと

アラサーOLが、考えたこと、見たもの、食べたものなどを淡々と綴るつまらない日記です

今までで一番、行ってよかった国

私いま29歳なんですが、20代の間に22か国、70都市(都市というほど大きくない町もあったけど)をまわりました。

仕事はずっとオフィスに篭りきりなので、全てプライベートの旅行です。

 

もうすぐ30歳になるし、新型コロナの影響で20代のうちに何処かに行くのは無理そうなので、どこが一番よかったかなぁと振り返ってみたのだけど、これって客観的に見てどうかよりも主観の影響が大きい気がする。

 

両親が旅行好きなので小さい頃からいろんなところに連れて行ってもらいましたが、初めて自分で全てを計画し、お金を出し、外国を歩き回ったのは21歳の夏でした。

大学の語学選択をスペイン語にしていて、結構真面目に学んだので実際に使ってみたかったのです。留学は親に頼んでみたものの許可されなかったので、自力で旅行で行ってしまおうと計画を始めました。

 

3年までに単位をほとんど取り終わり、就活も終わって暇だったので、大学4年生の時はひたすらバイトをしてお金を貯めました。

そして高校の同級生を1人巻き込み、ほぼ丸1ヶ月のスペイン(+周辺国すこし)旅行に旅立ちました。

 

2012年の夏で、数十年に一度あるかないかの円高でした。1ドル70円台、1ユーロ100円を切っていた時です。

大学生のバイト代でも非常においしい思いができました。ほとんど毎日友人と、乾いた風が気持ちいいマドリードの広場脇にあるレストランのテラス席で、生ハムや赤ワインに舌鼓を打ちました。

 

世にも美しい南部のイスラームの城を歩きました。

 

イスラームの宮殿に後付けで設置されたマリア像を見ました。

 

巨大なローマの水道橋を見上げました。

 

乾いた風が吹き荒ぶ荒野に佇む風車を見ました。

 

箱庭のような要塞の街を、かつて城だったホテルから見下ろしました。

 

ドミトリーの狭いベッドで寝ました。

 

バスを乗り逃して急ごしらえのホテルを探しました。

 

白い壁に眩く映える色とりどりの花を見ました。

 

モンサンミッシェルに遠征し、潮の満ち引きで現れる道を見ました。

 

1杯1.5ユーロの立ち飲み屋のスパークリングワインと、1ユーロのハムを挟んだパンがお気に入りでした。

 

そういう体験の全てが思い出で煌めいていて、他の素晴らしい土地に行っていたとしても、到底これに勝るものではなかったのです。

 

だから、私はやはりどこが良かった?と聞かれたら今後もずっとスペインと答えると思います。

でもきっと、私にとってのスペインは、誰の心の中にもあるのだろうなと思うのです。