選択的夫婦別氏(選択的夫婦別姓)ってなんで認められないんだろうね。
昔はそれで特に問題がなかったのは分かるんですよ。だって、女性は基本的に外で働かず、経済的・社会的に自立していなかったから。
通称(旧姓)とのギャップで社会的に不利益を被ることが少なかったんですよね。
もちろん、アイデンティティの喪失や孤立感など精神的な問題は昔からある程度あったと思います。
マリッジブルーという言葉があるけど、基本的に女性のものだというイメージがある。もちろん男性でもマリッジブルーになる人はいると思いますが、姓を変え仕事を辞め家を移り…と結婚によって何かを失ったり環境が変わったりするのが主に女性だったからだと思います。今の仕組みは、女性に変化を強いることで成立してる社会なんですよね。
でもさ、今はもうそういう時代じゃないよね。
女性が経済的に自立したら、同姓強制は実態にそぐわないですよ。
ある程度名前がものをいう学者という職業もあるし、結婚に際して色々な名義変更をするために仕事をいちいち休んで申請しに行くとか(しかもそれで数千円の手数料を支払わなければいけないことも!)現実的じゃない。
別に同姓にしたい人は同姓にすればいいと思いますよ。
でも、同姓が強制されることで、一方的に偏った負担を強いられるのはいかがなものでしょうか。しかも、社会通念上それは基本的に女性が負うものとされている。カップルでよく話し合った上で心からそう望んでやっている人も含むことは承知の上ですが、実に改姓しているのは96%が女性です。96%という数字は、お互いに納得した上ではなく「そういうものでしょ」と押し付けられた人が間違いなくいる数字です。自主性に任せて出る数字じゃない。60%とかならともかくね。
もう一度言いますが、それでいい人はいいんです。それが「(暗黙の了解で片方に)強制されている」ことがおかしいんです。
法務省はなんどかこの問題を提言しようとしているようですが、そのたびに政治家の皆様にリジェクトされています。
政治家の9割が男性で不利益を被っていないので、「子どもがいじめの対象になる」とか「家族の一体感が醸成されない」とか想像の域を出ない理由でリジェクトします。
もっと実態を考えてほしいよね。別にみんな別姓にしろとは言ってないから。
もし改姓は大したことじゃない、夫婦は同姓にすべきだというポリシーを持っているなら、その人が改姓すればいいだけです。
ただ、そう考えない人もいるし、特に働いていると改姓を強制しない方が理にかなっているという認識は持って欲しいね。