ひとりごと

アラサーOLが、考えたこと、見たもの、食べたものなどを淡々と綴るつまらない日記です

フェミニストだからといってリベラリストではない

政治的な話するのって面倒なのであまりしないんですけど、フェミニズムが左翼とかリベラルと同一視されるのが嫌なので思ったことを書き留めておきたいと思います。

 

まずね、左翼思想とかリベラル思想にフェミニズムが含まれてることはその通りなんですけど、フェミニストだからといってリベラリストではありません。

 

たとえばリベラルの考え方の一つに社会的弱者を救おう!というのがありますけど、私は障碍者や外国人への支援に関して強い思いはありません。移民の受け入れなどいろいろ考えないといけないことはありますけど、人はみんな平等な人権がある!日本に住む人はみんな健常者の日本国民と同じような生活ができて然るべき!と思っていないのです。だから、フェミニズムがしばしば左翼思想と同義で語られるのが嫌だなあと思います。

 

自分がフェミニストなのは、自分が女性で、日本社会の中で生きてきて性別で嫌な思いをしたことが数え切れないほどあるからです。

痴漢にあい、役割分業観をおしつけられ、なぜ生まれつき女であるだけでこんな思いをしないといけないんだ?と常日頃思っているからです。

そして、そういう差別(こういう言い方あんまり好きじゃないんですけど)に論理的、合理的理由を見出せないからです。

 

男性の方が力が強いから、力仕事は男性が有利、これはまだ理解できます。男性が女性より体が大きく力も強いのは客観的かつ統計に基づいた事実ですし、合理的だと思います。

ただ、例えば頭脳労働に合理的な男女差があるようにはどうしても思えないのです。

政治家も、企業管理職も男性ばかりですが、男性特有の政治家向き、あるいは管理職向きの特性ってなんなのでしょうか。これはおそらく個人の向き不向きの域を出ないと思っています。性別で区切れることではないのです。

 

頭脳労働ではありませんが、料理家なんかは性別役割分業が顕著だと思っていて、家で料理をしているのは女性が大半だけれども、シェフは男性が多い。これは女性は料理が得意で男性は料理が苦手なのではなく、家事は女の仕事で、お金を稼ぐのは男の仕事ということなのだと思います。

ここに合理的理由が何かあるんでしょうか。私には思いつかないんですよね。

 

私は、社会に不条理を押し付けられながら、そこに合理的な理由がないからフェミニズムに共感しています。

 

あと少し話逸れますが、フェミニストに対してよく「この件は怒ってあの件は怒らないのはおかしい、フェミニストはあの件も糾弾するべき」とか、「◯◯(国とか時代とかプラットフォーム名が入ります)のフェミニストは△△のような気概が足りない、こういう思想を持ちこういう主張をすべき」「フェミニズムを主張するなら男性差別にも取り組むべき」みたいなこと言い出す人割とたくさんいますよね。

 

あれ、見るたびに笑ってしまいます。他人の思想に、全くの他人が「こういう風に思うべき!やるべき!」ってどういう立場の人なんだろうと。

自分が利害関係者ならわかりますよ。相手が自分を説得する必要があって、自分はこういう条件なら受け入れるが…と提示することで相手にもメリットがあるならばそれは交渉です。

が、そういう主張をすべき!と言ったところで相手に何のメリットも無ければただの思想の押し付けであり、独り相撲です。偉そうに独り相撲をしている人を見ると、滑稽だなと思います。

 

フェミニズムとも呼べないような極端な主張をし(少なくとも私は呼びたくない)、いわばフェミニズムの皮をかぶって何かを非難したいだけのミソジニストをフェミニストと勘違いして敵愾心を持っている人がたくさんいるのは知っているのですが、フェミニズムはもっと当然のことを言っていると世の中の人々に知ってほしいなあと思っています。