Twitterでね、ある人が下記のような呟きをしていて大変燃えています。
自分はショタコンである、小さい男の子のラブドールを買って自分の性欲が満たされて本当に救われている、実際の児童に手を出す前に世のショタコンの人におすすめしたい。
まあ正直、自分はそういう趣味はありませんし見ていて気持ちが良いものではなかったね。でも、多分本人は本当に救われた気持ちになっていて、世の同じ境遇の人にも教えてあげたかったんだと思う。
で、一見した時からこれは燃えるだろうなあって思っていたら、案の定燃えに燃えていました。いつの間にか小児性愛がトレンドに入って、関連ツイートも5万を超えていた。
くだんのツイートのリプライには案の定犯罪者予備軍であるとか、小児の親の不安を煽るとか、あなたには治療が必要だとか、異常性愛者が世間に認められようとするなとかが並んでいたのですが、大半の人の意見は「性癖自体は自由、実際の人間に手を出したら犯罪」と分別が付いているようで大変安心しました。
これ以外ないんですよ。
「性癖自体は自由、実際の人間に手を出したら犯罪」
思想や趣味趣向自体は罰せないんだよ。そう思った、そういう好みである、というだけで罰するのはあまりにも前時代的でしょう。
ただ、後述しますが、はっきり言ってツイート主にも批判されても仕方がないなと思うポイントはあります。実在の児童に手を出す前にラブドールを買えとかね。じゃあ買わなかったら加害してたんか？っていう。実際についた批判リプライの中にも、「小児性愛そのものに対する批判」と「ツイート主が犯罪を仄めかす発言をしたことに対する批判」が入り混じっていたように思います。
私は「小児性愛自体を批判する人」はむしろ怖い。自分は"正常"で、異常な感性を持つマイノリティは糾弾されても仕方がないと信じて疑わない人に見えるから。
繰り返しますが、私も小児性愛に理解はありませんし、そういう性癖を持つ人と友達にはなれないと思います。正直に言えば、気持ち悪いなと思うところもあります。私の性癖に対して気持ち悪いなと思う人もいるでしょう。でも、誰が正しいとかはないし、どちらも「そうなんだ」で終わる話だと思います。
もちろん、実在の児童に直接手を出したり児童ポルノを所持していたりしたら疑いようもなく性犯罪者ですし、罰せられて然るべきです。
でも、特定の性癖を持つことと、他人に加害する（犯罪に走る）ことは別です。
痴漢に遭ったことのある女性は自分や自分の友人も含めて本当にたくさんいるけど、痴漢に遭った！女が好きな男はみんな犯罪者予備軍！って言ってる子は見たことがないよ。女の人が好きな男性の中でも異常で分別がなくて理性と想像力のない人間だけが実際に加害するんだよ。性癖と加害はイコールではないよ。
むしろ分別がついていないという意味では、その性癖自体を糾弾している人の方がよっぽど「境目が分かっていない」のではないかと思うんですよね。
ただ、一方でこのツイートが批判される理由はこれだけではないとも思っています。
どういう性的指向を持っていても本人が犯罪を犯すかどうかとは直結しないけど、「実際の児童に手を出す前にラブドールを購入するのをおすすめする」といったような、じゃあ買わなかったら手出してたの？仮に今持っているものが壊れてメーカーが無くなってたり法規制が厳しくなったりして買えなくなったら手出すかもしれないってこと？と読み手に思わせる、犯罪を匂わせる発言をしていることは批判されても仕方ないと思います。それは小児性愛そのものに対する批判ではなくて、ツイート主という小児性愛者が児童への性犯罪を犯すことを仄かしたことに対する批判です。
つまり、小児性愛の指向自体は自由だし、ラブドールを購入して性欲を満たすことも自由、よってお前は異常だ治療すべきだ犯罪者予備軍だという主張は受け入れがたく逆に「境目」が分かってないのかなと疑うのですが、実在の児童とラブドールを同一視して仮にラブドールがなくなれば実在の児童で欲望を満たそうとするような思考が明白に読み取れたことが今回の問題なんだと思います。
以上、Twitterの炎上案件に思うことでした。
